ENTRY
金子 春香
Profile

金子 春香Kaneko Haruka

2018年4月新卒入社。データビジネステクノロジー本部リサーチシステム二部第2グループ特殊集計チーム チームリーダー。
# プロパー社員 # 若手社員 # データハンドリング

現在の仕事内容を教えてください。

私が所属するグループでは、主にシステムで収集・蓄積したデータを集計・加工して、お客様向けのレポ―トを作成する業務を行っています。例えばあるメーカーの、あるブランドの商品が売れた場合、レジを打つごとに一行ずつデータが蓄積されていくのですが、その商品の一年間の売上データを見たい場合、膨大な量のデータを集計しなければなりません。そこで、データをより見やすくするために、目的に合わせて期間や項目などさまざまな切り分け方で集計・加工する作業を行っています。データの内容としては、主に消費者の購買データや商品の売上データが挙げられますが、時には店舗ごとの商品の陳列状況やモニターのメディア接触といったデータを扱う場合もあります。

入社当初はマクロチームとして、データ分析ツールからデータを抽出し、エクセル上でVBAやマクロを用いて加工していました。また、お客様が使用するデータ分析ツールのセットアップやIPアドレスの割り当てといった設定も行っていました。

その後、入社3年目となる2020年8月からは特殊集計チームに異動し、特殊なデータの集計や加工を担当しています。特殊なデータとは、例えば「PanelPortal」という社内ツールでは通常出せないような大容量データを集計・加工したものや、顧客のニーズに合わせた特殊な分析手法や集計方法を用いたデータなどを指します。通常の社内ツールでも売上金額や売上個数など基本的な指標のデータは出せますが、顧客の中には「そもそもこんなことできますか?」という相談の形で、特殊な分析手法や集計手法を必要とする依頼が来ます。このような依頼に対しては、ほとんどの案件でSASというツールを用いてデータを分析・集計します。集計データはインテージの営業担当が顧客への提案する際に活用されたり、顧客のお手元に直接渡ったりします。日々依頼がある特殊集計に対しては、既存システムを仕様変更することで対応することもあれば、新規システムを開発(仕様確認から開発、テスト、レビューまでをチームで担当)して対応することもあります。

また、BIツールが発展している最近では、お客様自身でBIツールにデータを取り込み、数字を可視化・分析されるケースも増えていますので、そのBIツールに取り込むフォーマットに合わせてデータを加工することもありますね。

印象に残っているお仕事について教えてください。

私たちが化粧品を購入する場合、お気に入りのブランドがあり、そのブランドの化粧品を購入し続けるといったことがあると思います。しかしそのお気に入りのブランドが変わることもありますよね。その変化のパターンを分析するために、モニター購入者の購買行動を2~3年ほど追いかけた仕事は面白かったです。

バスケット分析といって、酒造メーカーの案件で、同社の商品と共に購入されている商品の上位ランキング100位を出したことがあります。お酒と一緒に購入されるものとして、おつまみなどは想像がつきやすいと思いますが、そのランキングには意外にもラムネ、風船ガムなどの駄菓子が含まれていました。この案件以降、買い物をするときにどんな商品を一緒に購入しているのか考えるようになりましたね。

また飲料メーカーの案件では、コロナ禍の前からその店を利用していた場合も、コロナ禍以降に新規来店した場合も、その店で酒を購入している客の方が、酒以外の食品だけを購入している客よりもその店の行きつけになりやすいという仮説を立て、検証したことがあります。しかし実際にデータを集計すると、そうした変化は見られませんでした。データが期待を裏切ることもありますから、ありのままのデータは面白いなぁと思います。

現在の仕事で苦労している点を教えてください。

この仕事は、納期が1カ月未満と短いことも多いため、案件が重なると対応スケジュールの調整に苦労します。特にメンバーの入れ替えと繁忙期が重なった時は大変でした。そんな中でも案件をミスなく、スケジュール通りに進めるためには、安定したチーム体制づくりが欠かせません。そのためその後、約半年間をかけてチームの役割分担や、テンプレート、依頼フォーマットの見直しや整備など、業務改善を進めました。今後もメンバーが安心して効率的に業務に取り組めるよう、チームリーダーとして改善し続けていきたいです。

コロナ禍を経て、働き方に変化はありましたか。

在宅勤務が増えた当初は、周りに相談しづらくなったように感じましたが、ZoomやTeams、チャットなどを活用することで、かえってすぐに対応できるようになったと感じることもあります。今は週1回ほど出社していますが、お客様に合わせて担当部署が分かれているインテージとは、今でもそれらのツールを用いて相談することが多いですね。たくさんの人の協力があってこそ、今の仕事ができているので、今後もそういったつながりは大切にしていきたいです。

金子 春香

インテージテクノスフィアに入社したいと思った理由を教えてください。

大学で社会学を学ぶ中で、広告やメディアによって人の心や社会がどう動くのかに興味を持つようになりました。そのため当初は、データを基に分析したり戦略を考えたりするマーケティングや商品企画に興味があり、小売業や食品・日用品メーカーを志望していました。ところが、ある小売企業のインターンシップの中で、当社のデータを用いてマーケティング戦略を考える機会があり、「当社で働けば、一つの企業だけではなく、さまざまな企業のマーケティング活動を支えることができ、面白いのではないか」と考えるようになりました。

今となってはデータを見ること自体、楽しいと感じていますし、さきほど言ったような面白いデータに出会えることはやりがいにもつながっています。だからこそデータ戦略を考えるインテージではなく、事実そのものに触れられるインテージテクノスフィアへの入社を希望したのだと思います。

実際に入社してみていかがでしたか。

私は大学では文系専攻で、情報系の知識やスキルが全くないので、IT企業に入社することに不安もありました。しかし当社の場合、SQLやPythonなどの全体研修も充実していますし、SASなどの所属部署にとって必要な技術も、実際の業務の中で先輩の補助作業をして学んでいくことができます。

またメンター制度といって、先輩に業務以外のことも相談できる制度があるため、入社後に不安を感じることはありませんでした。特に私が所属する部署は、他の部署の方から「面倒見がいい部署だから安心だね」と言われるほどです。

私は入社2年目でメンターを経験しましたが、当時は私自身もまだわからないことがある時期でしたので、後輩と一緒に先輩に質問したこともあります。さまざまな人と関わりながら仕事を進めていく点は、入社前のイメージとは異なりましたね。

ちなみに同期とはとても仲が良いです。同期15名のうち14名は今も当社に在籍していて、同期とはお花見や忘年会をするなど、定期的に集まることも多いですね。仕事のことはもちろん、時にはプライベートのことも相談できる頼れる存在だと思っています。

金子 春香

今後の目標を教えてください。

私はデータを見る仕事が好きなので、今の部署か、あるいは「PanelPortal」といった社内ツールの内部でどのように集計しているのかを見るような開発チームなどにも携われたらと考えています。

技術的な話でいえば、6年目となる今でも一人前だとは思っていません。仕事に慣れてきたといっても、慣れれば慣れるほど非効率な部分を見逃してしまったり、たとえ気づいたとしても曖昧なまま放置してしまったりすることが多くなりがちです。

また、データの扱い方や分析手法は奥が深く、システム開発に関わる技術や情報も更新され続けているので、日々勉強が必要です。特に今は、部署で使用しているシステムをSASだけではなく、SQLやPythonでも使えるように開発しようという動きもありますので、今まで触れたことのないツールや言語と戦う日々を送っています。新しい知識を取り入れ、対応可能な業務を増やしていくことで、現状の課題を改善するとともに、業務全体の効率化と質の向上に貢献していきたいですね。私自身、新しい知識を取り入れながら仕事の幅を広げていくことが好きですし、やりがいを感じられます。それに学ぶといっても、実際にシステムを動かしながら覚えられるので、楽しいですよ。

入社6年目、20代後半である今は、まだまだ新しいことに挑戦できる時期だと思っています。入社当初に所属したマクロチームのチームリーダーは、働きぶりが非常に格好良い方で、目標としていました。しかしいざ自分がチームリーダーになると、知識やスキル面で足りない部分もたくさん見えてきます。私は何をするにも慎重になりすぎて、なかなか新しいことにチャレンジできない性格なのですが、後になって「あの時やってみればよかった」と後悔することがないよう、今後は自分がやりたいと思ったことや興味を持ったことには少しずつでも取り組んでいきたいと思っています。そうして目標としていたチームリーダーのように、自ら判断できるような人になりたいですね。

これから入社する可能性のある方へ、メッセージをお願いします。

データは数値を羅列したままでは意味がありません。それらを集計し、形にすることで、初めて価値あるものになります。中には普段自分がよく購入している商品の購買データに関わることもありますし、集計・加工したデータがその商品の売上向上につながっているかもしれないと考えると、非常にやりがいを感じるものです。ですからさまざまな企業のマーケティング活動で必要となる購買データなどに興味がある人であれば、とても魅力ある仕事だと思います。

金子 春香

※2023年5月取材時点の情報です。