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小池 瑛里奈
Profile

小池 瑛里奈Koike Erina

2015年契約社員として入社。2018年正社員登用後、同年10月~2019年12月産休・育休取得、2020年より復職。データビジネステクノロジー本部商品マスタービジネス推進部第1グループ マスター維持管理業務担当者。
# ベテラン社員 # 商品マスター # 子育て奮闘中!

現在の仕事内容を教えてください。

私が所属する商品マスタービジネス推進部では、インテージが提供する「SRI+®(全国小売店パネル調査)」や「SCI®(全国消費者パネル調査)」に必要な商品マスターを整備(メンテナンス)する業務を行っています。商品マスターとは、GTINコード(JANコードなどの商品識別コード)を持つ流通商品の特徴などを細かく登録し、体系化したデータベースのことを指します。

例えばあるコーヒーを登録する場合、ブランドや容量、無糖か微糖か、缶かペットボトルかなど、商品の情報を収集し、登録していきます。これによりそのお店で「どの商品が売れたのか」だけではなく、「どんな特徴の商品が売れたのか」細かく分析することができ、新商品の立ち上がりを把握したり、商品開発の参考にしたりすることができます。現在では国内主要メーカー約31,000社の約110万件もの商品が登録されているんですよ(2022年6月時点)。

これらの情報源には、メーカーのプレスリリースやWEBサイト、商品カタログなどのほか、協力先の6,000店舗から提供いただく販売情報、約50,000人のモニターさんから送られてくる購買情報などがあり、最近ではSNSなどで一般の方が投稿している画像などを参考にすることもありますね。店舗ごとに独自の商品を取り入れている場合もありますので、登録作業よりも情報収集作業のほうが大変です。そのためわからないことがあれば、メーカーに問い合わせたり、私たち自身でコンビニやスーパーなどに商品を探しに行ったりすることもあるんです。特にコンビニでは、新商品が毎週のように登場しますので、日々商品の情報を追いかけています。

どのように商品マスターの登録・更新をしているのでしょうか。

新しい商品情報によって、登録やマスター情報の更新を進めていますが、私が主に担当している食品分野では、3月に春夏の新商品が、また9月に秋冬の新商品が登場することが多いので、その発売前にあたる1月後半~2月と6月後半~8月頃が特に登録数が増えます。その頃はちょうど各メーカーの商品カタログが完成する時期でもありますので、商品カタログを送っていただき、そこに掲載されている新商品や、規格が変わっている既存商品の更新を進めることも多いですね。というのも一度登録した商品でも、中身や重さが変わることがあるためです。昨今は実質値上げという形で、中身の容量が減っている場合もありますので、そうした情報が入れば随時修正しています。

こうした登録作業自体は、基本的にはパートの方が行いますので、私はそれを二次チェックしたり、インテージからの要望に対して、社内のタスクやスケジュールを調整して回答したりする業務を行っています。

印象に残っているお仕事について教えてください。

生鮮・惣菜市場の分析のための新しいマスター作りに取り組んだことです。一般流通している商品は、同一商品について同一のバーコードが付与されているため、別商品とバーコードがかぶることはありません。しかし、スーパーのお惣菜や野菜などは、その店舗内のみで使用する独自のバーコードが発行されることがあるため、同じバーコードでも店舗によって違う商品だったりします。共通のコードではないため商品の分類をするのが困難でした。そこでこうした商品はバーコードごとに分類するのではなく、商品名を元に分類するという新しいマスター作りに着手しました。例えば名称が「白菜」なら野菜の“白菜”に分類、「イカ」なら魚介類の“いか”に分類、「白菜とイカの炒め物」となると惣菜の“炒め物”に分類、といったことを行います。このように日本語の組み合わせ次第で分類が変わりますので、それに対応できる仕組みが必要です。

そこで、商品名称を構成する文字から名称辞書とルールを設定し、独自のアルゴリズムによって自動で分類判定できる仕組みを構築しました。この辞書を整備するためには大量の単語の追加や修正が必要だったので、大変な作業でしたが、これにより従来は何時間もかかった作業が数十分でできるようになり、処理できるデータ量が飛躍的に向上しました。このプロジェクトは2022年1月から本格始動し、そこから半年ほどかけて基礎部分の開発を行いました。今では週単位でのルーティーン業務となっていますが、この取組みをインテージグループ内外から評価いただけたことはうれしかったですね。

私は一つのことに注力するよりも、さまざまなことに同時並行で取り組むほうが得意なので、既存業務の効率化だけではなく、新しい仕組みづくりにも積極的に挑戦していきたいと考えています。

どんな時にやりがいを感じますか。

普段私たちは商品の分類データだけを見ていて、どの商品がどれほど売れているかといったデータの集計結果は見ていません。しかし時々、とある商品の購入者が一緒にこういう商品を買っていると販売動向を教えていただくことがあります。また店頭でインテージのマーケティングデータに基づいて算出した結果、「No.1」と謳っている商品パッケージを見かけることがあります。いずれも元をたどれば、私たちが行った分類がなければ取得できない結果ですので、そういったものを見かけた時はやりがいを感じますね。

小池 瑛里奈

コロナ禍を経て、働き方に変化はありましたか。

コロナ禍前から子どもがいる方を中心に在宅勤務が導入されていましたが、コロナ禍を機にほぼすべての社員に対象が拡大されました。また、フルフレックス制度が本格導入され、より働き方の融通がきくようになりました。例えば子どもが保育園で濃厚接触者になった場合、私も出社できなくなりますが、そういう時に在宅勤務にすぐに切り替えられたので非常に助かりました。現在は在宅勤務を基本としつつ、会社に届いた商品を見ながら商品登録を行う必要がある時に出社するようにしています。

小池 瑛里奈

これから入社する可能性のある方へ、メッセージをお願いします。

私は入社時に資格は持っておらず、パソコン操作が好きだったことを理由に入社しました。私たちの部署はルーティーン作業が多いので、そうした業務が好きな方やコツコツ取り組むことが得意な方には良い仕事だと思います。

またお客様からの要望で、独自の切り口の分類を作ることもあります。お客様やインテージとの調整を経て、無事リリースを迎えた時は達成感があります。新商品について興味・関心をお持ちの方やさまざまな情報を収集するのが得意な方であれば、すごく楽しく感じられるはずです。

また当社はとても働きやすい会社です。入社の決め手は、福利厚生が充実していること、地元・長野で長く続いている会社であることが理由でした。正社員登用後、すぐに産休・育休を取得しましたが、皆さん優秀な方ばかりだったので引継ぎも復帰もスムーズにできました。当社は休暇を取得しやすい環境なので、コロナが落ち着いた今、4歳になった子どもとともに遠出をするなど家族との時間も充実させていきたいと考えています。

当社は、仕事も全力で取り組みつつプライベートも楽しみたい方にはおすすめです。一緒に働けることを楽しみにしています。

小池 瑛里奈

※2023年5月取材時点の情報です。