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森田 祥平
Profile

森田 祥平Morita Shohei

2012年インテージ新卒入社、テクノロジー本部配属。2014年インテージテクノスフィア設立に伴い転籍。データビジネステクノロジー本部データビジネス推進部企画開発グループ チームリーダー。
# プロパー社員 # 中堅社員 # SI # 子育て奮闘中!

現在の仕事内容を教えてください。

私は2012年にインテージに新卒入社し、テクノロジー本部に配属されました。その後、当社でインテージ向けのシステム開発を行っています。

インテージでは、テレビなどのメディア接触率を計測し、その数値を分析・販売するテレビ視聴ログデータ計測サービスを提供しているのですが、私はこのシステムの管理を行っています。これらのデータからは接触した人の性別や年齢層などがわかるため、放送局が番組評価を行ったり、TVCMなどの広告主が広告による視聴者の態度変容を測ったりするために使用されています。ただし、これらのデータはデータ量が多いため、私たちがクレンジングして分析可能な形にしたり、BIツール「Tableau」などを用いて可視化したりしています。中にはプロスポーツクラブからの案件で、試合の接触率向上に向けて、試合前に実施した宣伝の効果測定を行うなど、マニアックな集計を行うこともあるんですよ。

こうした案件の営業自体はインテージが行いますが、インテージサイドもシステムの全てを把握しているわけではないので、私たちが同行して顧客へさまざまな説明する場合もあります。

印象に残っているお仕事について教えてください。

2022年にデータクラウド「Snowflake」を用いて、とある顧客のデータクリーンルームを構築した案件が印象に残っています。この案件は、自社のデータを守りつつ、外部のデータと自社のデータを連携して分析したいという要望をいただいたことからスタートし、その頃ちょうど「Snowflake」がデータクリーンルームに対応していることを知ったこともあって、顧客に導入を提案しました。ただ当初は顧客としても、自社のデータのうちどこまでを秘匿すべきか明確な基準を持っていたわけではなく、「Snowflake」としても基盤として使用してほしいものの、会社間連携は初めてという状況でした。そこで私は各所の要望や得意分野を調整しながら、会社間で秘匿にしたいデータをセキュアにデータ連携する仕組みを実現すべく、半年ほどかけて企画立案から設計、データ連携の基盤づくりまで行いました。

森田 祥平

その過程でSnowflakeの資格である「SnowPro Core認定資格」も取得されたそうですね。その理由を教えてください。

私はどんな案件でも、顧客やパートナー会社、メンバーなど関わる人全員が笑顔で終われるよう、案件の「点」だけを把握して押し進めるのではなく、全体像を理解した上で取り組むようにしています。そのためには瞬発力やコントロール力が必要ですし、何より技術力がなければなりません。業務の過程でわからないことを個々に調べる形でも良いとは思いますが、資格取得を通して、より体系的に、網羅的にその技術について学んでおくことで、選択の幅を広げていければと思って取得しました。

知識や情報を得るために意識して取り組んでいることはありますか。

日々技術は発展していますので、常にアンテナを張り、話題になっている最新技術や情報を仕事に活用できないか、あるいはすぐには使えなくても、展開すれば使えるようになる可能性がないかなどを考えるようにしています。知識を深めるために、オンラインセミナーを活用したり、「Snowflake」や「AWS」といったサービス提供企業の担当者や社内の有識者に話を聞いたりすることもありますね。コロナ前は展示会に足を運んで最新情報をキャッチアップすることもありましたが、コロナをきっかけにオンラインセミナーが増えたことで、業務に穴を開けることなく学べるようになりました。

とはいえ全ての技術を私1人で把握することはできないので、分析に強い人やサービスの全体像に強い人など、分野ごとに社内の有識者を把握し、必要に応じて意見を求めるようにしています。当社は「Snowflake」を日本法人発足前に見つけて引っ張ってきたり、「AWS」が広く使われる前に導入したりするなど、技術の導入に関しては早いイメージがありますし、私が見つけてきた情報にもフラットに検討してもらえることが多く、良い環境だと思っています。

森田 祥平

幹部職としての仕事と子育てを両立するために、意識していることはありますか。

入社7年目で幹部職になったこともあり、当初は、自ら手を動かさずにはいられないタイプでした。環境が大きく変わった今は「メンバーに任せる」ことを意識しています。

中でも先ほど挙げた「Snowflake」の案件は、メンバーが優秀だったことや先輩の力などを借りられたこともあって、メンバーに任せた上で、思った通りにプロジェクトを完遂できたと初めて実感が持てた案件です。私からは「こうすれば上手くできると思う」というロードマップと、「ここは気になる点なので注意してほしい」といった懸念点を提示するだけにとどめ、毎日報告と相談を聞いて対応する形にしました。もちろん、メンバーからのヘルプがあれば全力でフォローにも回っていました。

自ら手を動かすのではなく、メンバーに任せることで、結果的には仕事と子育てが両立しやすくなったと思います。以前から上司からは「人に任せることを技術として身につけなければならない」と言われることがあり、言われた当初は「なぜ自分で手を動かさないのだろうか」と疑問に思いましたが、それはすでに子育てをスタートさせていた上司からの、仕事と子育てを両立させるためのアドバイスでもあったのでしょう。今ではアドバイスをしてくれた上司に感謝しています。

今後の目標を教えてください。

ITの世界には天才が山のようにいます。私は勝つことが好きなのではなく、負けることが嫌いな性格なので、天才に勝とうとは思っていませんが、彼らが世界の潮流の中で考えていることをきちんと把握し、業務に落とし込んでいきたいと思っています。当社には技術に長けた方や企画に長けた方など、働き方のロールモデルになる方もたくさんいますし、私自身もそうしたロールモデルになりたいです。先ほど仕事の方法について、自ら手を動かす形からメンバーに任せる形になったと言いましたが、そうはいってもエンジニアとして引き続き技術を大切にしていきたいと思っています。たとえ実務で手を動かすことが以前の2~3割程度になったとしても、案件の中でキーとなる技術は、メンバー以上に勉強して、ポイントを共有したり、困った時に同じ目線で助けられるように備えたりしていますね。そういう意味では、年齢とキャリアのバランスを常に意識しながら働いていきたいと考えています。

また仕事と子育てを両立させるための、自分なりの働き方を見つけたいと思っています。子どもが生まれるまでの私は仕事人間で、プライベートな時間でもすきま時間を見つけては情報収集などをしていました。しかし子どもが生まれてからはそうした時間が少なくなっています。そんな中、以前と同じように仕事のパフォーマンスを向上し続けることは非常に難しいものです。業務効率化はもちろん、取捨選択を行わなければいけない場面が出てきます。例えば大きなプロジェクトにお声がけいただいたとしても、子育てとどう両立させるかが頭に必ず思い浮かびます。

当社の場合、実際に残業や休日出勤することはそれほど多くありませんが、いざとなれば残業や休日出勤ができる状況と、子育てなどで残業などが難しい状況とでは、仕事に対する意識が異なってきます。どちらも完璧にすることは難しいですが、「育児を言い訳に、仕事ができない」「仕事を言い訳に、育児ができない」といったことがないよう、自分自身が納得できる働き方を見つけていきたいですね。

これから入社する可能性のある方へ、メッセージをお願いします。

私が入社した頃にインテージホールディングスの会長だった田下さんは、経営会議などで会社のコンセプトとして「まとも」という言葉をよく口にされていました。今でもその文化が根付いているためか、当社では自分がやりたいことや学びたいこと、なりたい将来像といった目標を口にした際に、邪険にされることはありません。もちろんそれを実現するためには自ら学んでいかなければなりませんが、努力した上で「こうしたい」と言えば、若手でもどんどん活躍し、出世できる会社だと思います。私も1〜2年目で顧客の簡単なシステム開発を全て任せてもらったことがあります。

当社は歴史もあり、真面目な雰囲気の会社ですが、若手の意見や意欲を意識してくれるという点ではベンチャー的な要素もある会社だと思いますね。そんな気質を持つ当社で「システム」と「データ」を軸に活躍したい方と一緒に働けることを楽しみにしています。

森田 祥平

※2023年5月取材時点の情報です。